故郷でフランス料理店を営むという事 

高崎のフレンチレストラン・エキリーブレの入澤です。


故郷群馬県の高崎でフレンチレストランをオープンして早や4周年が迫ってきました。

沢山の想いと葛藤の中で普段は当たり前過ぎてあまり意識しない事を改めて深く

そして、文字という見える化する事で再認識していこうと思います。


今回は「日本でフランス料理を営むという事」に焦点を当てていこうと思います。


昨年末、こんなTV番組をみてハッとした。

「TBS ぶっこみジャパニーズ」

日本の伝統的な文化(寿司・空手)の職人や達人が海外のなんちゃって寿司屋や空手道場に

潜入し、最後は本物を見せつけて成敗!!

日本の文化を正しく伝えるというもの。


この番組の偽物外国人には、共通する事がある。

それは、「日本に来た事がない」ということ。

日本に来たことも、勉強したこともない外国人が、これが日本の寿司だ!!

これが日本の空手だ!!と番組内で自信満々に披露していた。

「気になる方はネットで見られる思いますので是非ごらんください。」


そして、一番大切なことが抜け落ち表面的な知ったつもりが日本の職人や達人たちを悲しませていた。

その大切な事とは「日本の文化・精神」だ。

端的にいえば、寿司は丸めたり握ったりすればよいとい料理ではない。

ほろりとほどけるシャリとネタのバランス。酢や塩の塩梅・ネタの扱い。その全てに歴史があり古来の精神が宿る。

空手もしかり、武道とは他者をぶっ飛ばす為のものではない。むしろ自分と向き合い精神鍛錬のものである。


はじめは笑ってみていたが、次第に自身はどうなんだ??

日本にあるフレンチレストランは、フランス人にどう映るのか??

都内で働いているときは感じる事が少なかったこの感覚・・・


日本でフランス料理レストランを営むという事=日本に正しいフランスの食文化を普及させるという事。

この当たり前の事を再認識させてくれた良い機会になった。


近年、地産地消やオリジナリティーがクローズアップされるが、(もちろんそれも大事)

フランスの食材を使い、伝統的な料理をその背景も含めて紹介していく事も大切だなと早速コース内容を見直しています。

近日、全てのコースにこれぞフレンチ的なプンプンフレンチのエスプリ漂う料理をちりばめていこうと思います。

そして、最近はあまり見かけなくなったクラシカルな料理も、もう一度エスコフィエを開き復習しようと思います。


「温故知新」昔の事をたずね求め(=温)て、そこから新しい知識・見解を導くこと。

若き日の私が憧れ、訪れた誇り高き美食の国フランス。

日本でフランス料理レストランを営む役割、しっかりと心に刻み営業させて頂きます。



**高崎のフレンチレストラン エキリーブレ**

カウンター&個室の少数貸し切りが大好評!!

高崎市栄町2-18

ご予約は027-386-6452

ネット予約はホームページから